また、どれくらいの賃料まで借りられるの?
こんなお悩みを解決します。
お部屋探しをする際、あなたが良いと思った物件が見つかったとしても、そこに必ず住める訳ではありません。
なぜなら、もし仮にあなたが賃料20万円の高級賃貸マンションを気に入ったとして申込をしたとしても、あなたの収入が月20万円だったらどうでしょうか?
すべて家賃に消えてしまい、その後の生活ができなくなります。
もちろん、そんな事をする人いないと思いますし、貯蓄が何千万もある人なら別ですが、自分の収入に見合った適正賃料はいくらなのか?
これを知っておけば、毎月家賃の支払いに苦労する事なく、生活を安定的に送る事ができ貯蓄も必ずできます。
また、自分がいくらまでの賃料を借りられるか?も知っておく事で、希望の物件に申込んだ時に、審査が通りやすいか通りにくいかの判断材料になるので必ず役に立ちます。
適正賃料をしっかりと理解し、自分に見合ったお部屋を探しが出来るようになりましょう!
本記事の内容
- 自分に見合った適正賃料について解説
- いくらまでの賃料なら借りられるのか
- 適正家賃と借りられる賃料の額が違う理由
本記事の信頼性
この記事を書いている私は、賃貸不動産総合管理会社に 10年以上、勤務しており その経験から記載しております。 |
自分に見合った適正賃料について解説
適正賃料の出し方
まず初めに、自分に見合った適正賃料はいくらなのか?についてお話します。
結論からいってしまうと収入(手取り)金額の3分の1が適正賃料になります。
もし仮に、あなたが新社会人で月額給料の手取りが18万円なのであれば、3分の1である6万円が適正賃料になります。
もっと収入のある単身の方で、月額給料の手取りが30万円なのであれば、3分の1である10万円が適正賃料なる訳です。
後ほど、自分の収入に対して借りられる賃料がいくらなのかについては説明しますが、本来は適正賃料より高い家賃の物件を借りることは可能です。
ただ、適正賃料は無理なく家賃の支払いができ、安定して暮らすための目安ですので、あとは自分の生活状況次第で家賃を上げるのか、下げるのかを判断して見てください。
なぜ、これが適正賃料なのか
では、なぜ?収入(手取り)金額の3分の1が適正賃料になるのかを解説していきましょう。
あなたが生活をしていくうえで、収入に対して家賃以外にも毎月支払わなければならない出費があります。
出費例
・光熱費(電気代、ガス代・水道代)
・インターネット利用料
・携帯電話使用料
・生命保険
・食費
・遊ぶお金
・貯金
などなど
生活を安定的に暮らすには、収入(手取り)金額の3分の1が家賃、4分の1が貯金、残りの分で出費と自分の使えるお金になります。
手取18万円 - 家賃6万円 - 貯金4.5万円 = 7.5万円(生活費)
では、この残った7.5万円から固定の出費を引くとどうなるでしょうか。
・光熱費(電気代、ガス代・水道代) | 月額10,000円 |
・インターネット利用料 | 月額3,800円 |
・携帯電話使用料 | 月額10,000円 |
・生命保険 | 月額3,500円 |
・食費 | 月額15,000円 |
合計 | 月額42,300円 |
75,000円 - 固定出費 42,300円 = 残り32,700円
この残った32,700円があなたの自由に使えるお金になる訳です。
あなたにとって、この32,700円は少ないと感じましたか?それとも多いと感じたでしょうか?
実際、数字とグラフにして落とし込みと解りやすいですよね。
今回は賃料6万円で算出しましたが、もし7万円の賃料のお部屋を借りたとしたら自由に使えるお金は22,700円になります。
流石に、これでは使えるお金が少なすぎるというのであれば、貯金額を減らして、自由に使えるお金を増やすしかありません。
そんな事をしなくてすむ為に、自分の収入に対しての適正賃料は、収入(手取り)金額の3分の1という訳です。
いくらまでの賃料なら借りられるのか
借りられる賃料の出し方
では今度は、いくらまでの賃料なら借りる事ができるのか?について説明してしいきます。
これも結論から言ってしまうと、
総所得(税込み年収) ÷ 34~36 = 借りられる賃料 となります。
仮にあなたの年収が500万円だとしたら!こうなります↓
500万円 ÷ 34 = 14.70になりますので、あなたが借りられる家賃は147,000円前後になります。
1000万円収入がある人なら
1000万円 ÷ 34 = 29.41なので、294,000円前後までであれば、借りることが可能となります。
また、これから同棲を始めようとしている2人入居の方であれば、それぞれの収入を合算して審査をする事も可能なので、1人入居より借りられる賃料の金額は上がります。
仮にそれぞれの収入が400万円と300万円なのであれば、700万円の収入があると算出し計算する事ができます。
(400万円 + 300万円) ÷ 34 = 20.58なので、205,000円前後まで可能となります。
もちろん、あくまで目安になりますので、物件や管理会社よっては算出した金額より高い賃料を借りる事も可能です。審査が通りやすいという事を前提に説明しています。
なぜ、これが借りられる賃料なのか
お部屋を借りす際、入居申込後に入居審査があります。
その審査では、入居希望者を総合的に判断し、入居の可否を決めるもので、
審査内容の中で収入面においても審査しています。
その際に、収入面の基準として収入比率を確認しています。審査する管理会社によって基準は異なりますが、おおよそ30%以下にであれば問題ないと言われてます。
逆に30%を上回ると審査が通りづらくなりますので注意が必要です。
では、その収入比率をどのように算出できるのかを、説明します。
計算方法はこちらです↓
家賃 ÷ 総収入 × 1000 = 収入比率
例えば、あなたの収入が500万円だとして、借りたいお部屋の賃料が12万円だった場合を例にしてます。
家賃12万円 ÷ 総収入500万円 × 1000 = 約24%
この場合であれば、収入比率が24%と審査基準の30%を下回ってしますので審査が通りやすいという結果になります。
では逆に家賃を上げて、あなたの収入が500万円で、借りたいお部屋の賃料が16万円だった場合だとどうなるでしょうか?
18万円 ÷ 500万円 × 1000 = 約36%
これでは収入比率が36%と審査基準の30%大きく上回ってしまうので、審査が通りづらくなるといった感じになります。
先程も説明しましたが、あくまで目安ですので物件や管理会社によっては36%でも通る事もあります。
それでは、ここで話を戻しますが、先程借りられる賃料の算出方法を思い出してください。
仮にあなたの年収が500万円だとしたら!借りあれる賃料はこうでしたね↓
500万円 ÷ 34 = 14.70 あなたが借りられる家賃は147,000円前後。
この家賃で収入比率を算出すると、下記の計算式のように、審査基準30%を丁度、超えないギリギリラインになっている為、審査が通りやすい範囲内の上限金額になる訳です!
14.7万円 ÷ 500万円 × 1000 = 29.4%
長々と計算の話ばかりしてしまいましたが、重要なのは総所得(税込み年収) ÷ 34~36 = 借りられる賃料だという事を覚えておいき、今後のお部屋探しの参考にしてみてください。
適正家賃と借りられる賃料の額が違う理由
ここでは、お部屋探しの応用編として適正家賃と借りられる賃料の額が違う事について説明したいと思います。
それでは、あなたの年収が500万円だった場合を例に説明していきましょう。
先程、年収500万円の場合の借りられる賃料の話をしました。
500万円 ÷ 34 = 14.70になりますので、あなたが借りられる家賃は147,000円前後でした。
今度は、年収500万円のあなたの適正賃料を算出しみます。
まず初めに、年収500万円のあなたが、月にいくらお給料をもらっているか考えなくてはなりません。
年収にはボーナスも含まれていますので、仮に年2回のボーナスで、1回のボーナスにつき給料の2ヶ月分もらっていたとします。その場合は
2回のボーナス × 給料2ヶ月分 + 年間の給料12ヶ月分 = 16ヶ月となり、年間に16ヶ月分の給料を貰っている計算になります。
それを年収で割ると、1ヶ月分の収入が算出されます。
500万円 ÷ 16ヶ月 = 31.25万円
ただ、この31.25万円は総支給額の為、税金等が引かれる前の金額になります。
ここから住民税や所得税などが引かれ、あなたが手取りとしてもらえる金額が26万円だったとします。
そうすると、適正賃料は手取り収入の3分の1になるころから
26万円 ÷ 3 = 8.6万円
これで年収500万円だった場合の、あなたの適正賃料86,000円が算出されます。
では、この結果をもとに、お部屋探しのアドバイスです!
適正賃料:86000円
借りられる賃料:147,000円
実際に借りられる賃料と安定的に暮らすための適正賃料とでは、だいぶ差があります。
だから、この二つの適正賃料と借りられる賃料を覚えておかないと、自分の探しているお部屋探が、的を得ているのか分からずに探し続けることになります。
お部屋を探す際に、賃料設定は最初に決める事です。しっかりとこの事を理解しておく事で、自分に合った賃料設定ができ、効率よくお部屋探しができるので必ず役に立ちます。
それでは、お部屋探しのコツです。
これで、適正賃料と借りられる賃料がわかったと思います。
あなたが今後お部屋探しをする際に、お部屋のグレードを重視し、お部屋中心の生活をするから賃料が高くても良い物件に住みたいと考えるなら、借りられる賃料寄りに賃料設定をして、お部屋を探せばよく。
貯金も遊ぶお金もある程度は確保して、安定的な生活を希望するのであれば、適正賃料寄りに賃料設定をすれば良いわけです。
何度もお伝えしますが、お部屋を探す際に、賃料設定は最初に決める事です。この賃料設定さえ明確化しておけば、迷う事無くお部屋探しが可能です。
良い物件を探すには、効率よく探せるかがポイントになりますので、是非お役立てください。
まとめ
それでは、最後にもう一度重要な点をおさらいしていきましょう。
・収入(手取り)金額の3分の1が適正賃料
・総所得(税込み年収) ÷ 34~36 = 借りられる賃料
・安定的な生活を希望するのであれば、適正賃料寄りに賃料設定をする
・賃料が高くても良い物件に住みたいと考えるなら、借りられる賃料寄りに賃料設定をする。
・良い物件を探すには、効率よく探せるかがポイント
お部屋を探す際に、賃料設定は最初に決める事です。この賃料設定を明確化し、効率よくお部屋探しが出来るようにしていきましょう!
最後までお読みいただきありがとうございました。